魚の病気



体に白い点々が付着する「白点病」、白点病を更に細かくした「コショウ病」、
ヒレや口がただれて溶けてくる「ヒレ腐れ病」「口腐れ病」、松かさのように鱗が逆立つ「松かさ病」、
判りやすい見た目から有名なこのような病気から「ポップアイ」「腹水」など様々な病気が知られています。

これらの病気にはそれぞれ治療薬も販売されていますので、症状に気付き慌てて買いに走った経験のある人もいるでしょう。

これら全ての病気にいえる事として、発症したのは飼育環境に何らかの問題があったからですから、
その問題点に気付き改善する為の努力をせずに薬を投与するだけではまず治りません。



例えば白点病、熱帯魚の代表選手とされるネオンテトラやグッピー等は、通常飼育下ではまず発症しません。
しかし、このような魚でも白点病になってしまう事があるようで、その治療についての相談を受け話を聞いてみても、
それぞれの魚についての適切な飼育環境を用意できなかった事による当然の結果である事が殆どです。

ちょっとした水質や水温など、簡単に改善できるところに起因するなら、いとも簡単に治ってしまうものですが、
立ち上げたばかりの水質悪化の著しい水槽での発症や、
グッピーとネオンテトラなど相反する水質を好む魚の混泳での発症など、
飼育を根本的に考え直さなければどうにもならない場合もあります。

それらを区別する事無く発病したら治療薬をと安易に話を進めてしまう人間の存在が病気治療の一番の問題なのです。



輸入直後の体力の消耗している魚や既に白点病を発症している魚の入荷もしますので、
年間何度となく白点病の治療は行います。
この仕事に携わるようになり20年以上になりますが、白点病に治療薬を使用した事はありません。
薬など使用せずとも早期発見でほぼ100%の確率で1週間以内の完治が期待できる程度の病気が白点病です。



解りやすい例として白点病をあげましたが、
アクアリウムの世界で恐れられている治療薬の販売されている病気の殆どは、
適切な飼育環境を用意してあげられていれば発症しないもの、
発症した原因を特定し改善できなければ治す事ができないもの、
本来なら治療薬の話をすべきものではないのです。




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